トーレス100ゴール目ならず…アトレティコマドリードを今季一番苦しめたマラガ〈リーガ15/16 第16節〉
▷Malágaとの一戦となった勝ち点で首位のBarçaと並ぶ現在第二位。勝ち点を取ることが出来れば、クラブワールドカップで試合数が少なくなるBarçaを抜いて暫定首位になることができる。
録画で見たので、情報を少し得ていました。ガビが後半退場したこと、0-1で負けたことだけは知っていたので、首位になることをAtleticoが意識するあまり、焦ったこととガビの退場が影響して劣勢になったことと憶測していました…
◆Review◆
Malaga vs AtlericoMadrid 1-0(Charles86')
〈4-4-2〉 〈4-5-1〉→〈4-4-2〉→〈4-4-1〉
▷Malágaの試合をしっかりと観たことはほとんどなかったので、どんな試合になるか検討も尽きませんでしたが、現在下位に沈んでいるため、完全にAtleticoのペースになることを予想していました。
キックオフ後の第一印象はMalágaのハイプレスと球際の激しさ。Atletico顔負けのプレー強度は、真向から今日の試合に臨んでくる意気込みが感じられました。
例えプレッシャーをかけられたとしても、今のAtleticoはサイドで一旦ボールをキープすることができます。ただ、Filipe Luis,Juanfranの所で完全にシャットダウンしてくるのでいつも通りにいかず。又、ワントップで先発のViettoに関しても、狭いエリアで巧みにボールをさばけるのですが、裏への動き出し乏しくFWとしての怖さはやはり無い。そのため、ゴール方向に進むことが全く出来ず終いでした。前半のチャンスと言えるのは、カウンターからのCarrascoのミドルシュートくらいでした。彼のドリブルからのシュートの一人で完結できるプレーは大変貴重です。もっと精度を上げて、いまのAtleticoの得点源になってほしいところ。
一方Malagaの攻撃は、ストライカーCharlesとボランチCamacho,Recioを中心に奪ったボールを素早く縦中心のパスでゴールに迫ります。特にCharlesには得点の匂いがプンプンしますね。ここまでシーズン五得点という成果にも納得がいきます。チームが上向きになっていけば、もっと得点を重ねていけるでしょう。この日も、何度かシュートまで持ち込むもののOblakの好セーブが立ちはだかります。
前半終盤には、Atleticoは苛立ちからか不要なファールが目立つようになり、いやなムードを自分たちで作ってしまいます。同時にイエローカードも何枚か貰うことに。
▷後半に入ると前半までの激しさは落着いたものの、依然ペースはMalaga。さらに後半開始10分過ぎのGabi退場によって、彼らに余裕を与えてしまいます。AtleticoはOblak、Gimenezを中心にゴール前で何とか防ぐ時間帯が多くなります。
ところが、ビッグチャンスを得たのは、後半からViettoに替わって前線を活性化させていたF.Torres得意としているスムーズなドリブルからシュートまで持ち込みます。しかし、Kameniが立ちはだかります。もっとも、解説の宮本さんの言葉がこのシーンを上手く指摘していました。
「…抜いたあとに体の向きを変えて右足で巻いて打とうとしたことがKameniに時間を与えてしまいましたね。アウトサイドでつま先で浮かすようにすれば何とかなったかもしれません…」
by宮本恒靖
参考になりますね。
今季のリーガにおいてアラサーのストライカーが渋みを増し、ゴールを量産しているのは、若き頃の得意分野や体力任せにするのではなく、工夫や思考を重ね、わずかに変化をしていっているのですね。
※試合ハイライトを参考にしてください。Torresのシーンは45秒あたりからです。
Malaga vs Atletico Madrid 1-0 ( Goal and Highlights ) 20-12-2015 HD
スコアレスドローで試合をクローズしようとするAtleticoゴールに試合残り五分をきったあたりでついにMalagaがこじ開けます。AmrabatのクロスをCharlesがボレーシュート。Godínの足に当たってゴール。さすがのOblakも反応が遅れわずかに間に合いませんでした。
▷結果0-1の敗戦。試合数の"少ない"Barçaと勝ち点で並ぶ結果となりました。Gabiの退場がなければ違った結果になったかもしれませんが、Simeoneが会見で話しているように、Malagaが良かったということ。
今季で一番苦しめられたといっても過言ではありません。この結果に憂うことなく、年内ラストとなる次節Rallo戦に向けて準備して欲しいですね。ただ、やはりなんと言ってもFWの得点力不足は深刻…。Torresの欠乏症の完治を待っていてはシーズンは終わってしまいそう。Guriezmanへ頼るのは彼の負荷が高くなりすぎる。冬の移籍でストライカーの獲得が余儀なくされそうですね。
◆PlayersProfile◆
Charles⑨ 177cm
Malagaのハイプレスでのボール奪取をシュートまで完結させていたのはこの男の働きぶりがあったから。スピードを生かした前線での動き出しと角度のない所からでもシュートを打つ貪欲さはストライカーの鏡。そして、Ignacio Camachoとは阿吽の呼吸…。お互いにアイコンタクトさえなしで感じ合っているように見えました。
今季のベテランFWの活躍に31歳のブラジル人ストライカーも乗じることができるか注目です。
Koke⑥ 178cm
Simeoneが絶対にスタメンから外さないKoke。BarçaのBusquetsが攻撃と守備の両方の役割を担っているように、彼はAtleticoの中心であることは間違いない。この試合でも運動量を生かして攻撃陣の守備を先導していた。図でそのシーンを簡単に説明しますね。
アトレティコはチームで戦う。Kokeだけではなく、一人でも担っている仕事を怠れば成立しなくなる…。逆に全員が仕事を全うした時、このチームには勝てない。もっともっと良くなるはず。
まずはRallo戦を楽しみにしたいと思います。
⚽min¡Costa:)